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わが街・この人

我が街この人 vol.77

いわむらかずお絵本の丘美術館 岩村 康一朗さん(44歳)

栃木県北地域で、何かに頑張っている人をリレー形式でお届けします。
お名前:岩村 康一朗さん(44歳)
ご住所:栃木県那須郡那珂川町小砂3097 いわむらかずお絵本の丘美術館
TEL:0287-92-5514
URL:http://ehonnooka.com
ご紹介者様:「朱雀窯」の荻原 毅久さん
絵本の丘美術館は、朱雀釜のすぐ近く。ご近所さんの芸術家つながりです。
栃木県内の方はご存知の方も多いでしょう。那珂川町(旧馬頭町)にあるいわむらかずお絵本の丘美術館の岩村康一朗 さんを紹介します。前回の荻原さんより、いわむらかずお絵本の丘美術館の館長さんと紹介を受けたんです。でもご本人は『私は館長ではないんです』と。
名刺には、学芸員との記載がありました。康一朗さんは、いわむらかずおさんのご長男で、この美術館運営を実質まかされていることは間違いないようです。200坪に及ぶ丘の上の美術館。このおとぎの国をどのように支えているのでしょうか。じっくりうかがってみました。
康一朗さんは、東京のお生まれ。小学校低学年で両親とともに、焼き物で有名な益子町に引っ越してきました。
慣れぬ田舎暮らしに戸惑いもあったようですが、父上の芸大時代の陶芸仲間も益子に住んでおり、交流があったのだとか。始めは言葉がわからず『しこ~ってんだないよ!』などと学校で言われたそうです。多感な少年時代を栃木で過ごしたんですね。
この美術館では、いわむらかずおさんの代表作原画をはじめ、構想スケッチなどが各部屋に展示されています。また、フィールド展示や農場イベントなどのユニークな活動も行われています。
『ここの建物には、地元馬頭の杉の木が使われているんです』と康一朗さん。3つの展示室の他、ホールと読書コーナー、絵本やグッズを販売しているミュージアムショップ、手作りのケーキが食べられるティールームがあります。
康一朗さんのお役目は実にさまざま。展示物の選定、制作。そのための調査、研究。展示品の説明、美術館内外の展覧会企画などもあります。ショップで売られている絵葉書などの企画制作もする そうです。そういえば、チケットを買う時に『今月のチケット』というのがありましたが、いわむら作品の絵本のキャラクターが月ごとに大人、中学生、小学生、幼児と4種類ずつ登場するんです。写真は小学生用のごうくん。コレクションをしている方もいるそうですよ。
『ばんどりって知っていますか?』この辺の方言で ムササビのことなんですって。夜に出てくる鳥(?)なのでこう言うのだそうです。そのムササビもこの丘にはよくいるので、康一朗 さん自らフィールドの木に巣箱を設置しているのです。大きな木に3個段々についていました。"え、じゃぁもしかして14ひきシリーズのキャラクターはムササビ?”と思いきや、ひめねずみだそうですよ。
美術館へのアクセスは、東北自動車道 矢板ICより50分、宇都宮ICより60分。小砂子焼工房がいくつかあり、馬頭温泉郷もある地域となります。
◎いわむらかずお70年代から80年代の仕事
70年のデビューから75年の栃木移住、83年代表作『14ひきシリーズ』の開始と盛りだくさんの内容です。

◎えほんの丘農場
観察体験農場として、畑を解放、ともに活動してくれている佐藤幸男さんの農場です。約4ヘクタールの畑の作付けと、和牛約15頭の飼育を行っています。佐藤さんの指導による農業体験『たねまきたねまき』『くさとりくさとり』『しゅうかくしゅうかく』など楽しいイベントが行われます。

◎くさっぱら広場
いろいろな野の花が咲く草原です。展望台から見るえほんの丘からの夕日は格別です。ノウサギやキツネが横切ることもあります。絵本の仲間達に会えるかも。
岩村 康一朗さん、美術館のこと、ご自身のこといろいろお話くださりありがとうございました。
普段忙しくしている大人達が忘れがちな自然のありがたさや、動物達のささやきあいなど。癒しの空間がそこにはありました。入り口近くのブッシュには『鳥のかくれ場所』の看板が…。ガソゴソ何やらうごめいていました。お子さんと一緒に行かれてみてはいかがでしょうか?